世銀のキム現総裁が2月1日付の退任を発表した。
世銀CEOであるクリスタリーナ・ゲオルギエヴァCEO が、2月1日付けで暫定的に総裁代行に就任する。
世銀は2月上旬に後任候補者の受け入れ開始、4月中旬までに新総裁を指名する。
世銀次期総裁候補:トランプ大統領の長女で大統領補佐官のイヴァンカ・トランプ氏、ニッキー・ヘイリー元国連大使が含まれている。英紙フィナンシャル・タイムズ報道
・加重投票制の世銀で出資額トップの米政府は、次期総裁選びに関して大きな発言力を有している。世銀は設立時から、米国の政権に選ばれた人物がトップに就任する伝統がある。
・世銀はキム氏の在任中から、米中対立の渦中に置かれてきた。米国は2018年末に、世銀に対中融資削減を迫り、中国の影響力増大に警鐘を鳴らした。総裁の交代は米国にとって、新しい総裁に対中強硬派の人材を選出し、貿易戦争でさらなる攻勢を仕掛けるチャンスになる。キム総裁がオバマ大統領期に選出されたこと、トランプ政権の意向とそぐわないことがあったことから、圧力があった可能性もあると見られている。
後任がトランプ氏の推薦で決まった場合、トランプ氏の意向を汲んで、中国の一帯一路構想や地球温暖化対策に関連した世銀の融資は制限しようとする可能性がある。フィナンシャル・タイムズが指摘
*参考
・AFP BB NEWS 2019年1月12日 世銀次期総裁候補にイヴァンカ氏とヘイリー元国連大使 英紙報道
http://www.afpbb.com/articles/-/3206148
・読売新聞オンライン 2019年1月13日 トランプ氏長女、世銀総裁候補か…新興国対抗も https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190113-OYT1T50005.html?from=ycont_top_txt
Comments