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2018年10月27日 中米ホンジュラス移民 米国とメキシコの対応

中米ホンジュラスを出発した移民に関する問題。

トランプ大統領は移民問題を中間選挙の「重大争点」と位置付けている。


対応の方針

米国:入国阻止。メキシコ国境沿いに軍を派遣する方針。

メキシコ政府:秩序を守って入国してきた移民を保護。UNHCRと協力しながら対応。



〇移民集団について

中米ホンジュラスなどから米国への移住を目指す数千人の集団。

移民の理由は貧困や治安など。

「キャラバン」と呼ばれる。2018年10月13日に中米ホンジュラスを出発。

グアテマラやエルサルバドルからの移民も加わった結果一時7000人規模まで膨らんだ。(国連推計)



●10月13日 ホンジュラス出発当初、約2000人


●10月18日 集団の一部はメキシコまたはグアテマラとメキシコの国境付近まで到達。

・米国:トランプ大統領、集団移民をメキシコが食い止めなければ国境沿いに軍を派遣すると警告。

メキシコ政府:国連に協力を要請する方針


●10月19日 移民集団、4000人規模。集団の大部分がメキシコへ入国

・米国:ポンペオ米国務長官がメキシコシティを訪問。ビデガライ外相に、集団移民の阻止を求めた。移民の希望を考慮しながら人道に配慮した形で法律を適用する必要があると考えている。

・メキシコ政府:旅券や査証を持つか、難民申請をする場合は入国を認める方針

UNHCRと協力しながら対応。ナバレテ内相は移民に対して秩序ある行動を取るように求め移民側と合意していたが、それが守られなかったために起きた混乱を批判。移民側に改めて合意を守るように求めた。

*UNHCR=国連難民高等弁務官事務所


●10月21日時点 移民は移民はメキシコ南部を北上する際にに5000人に増加

・メキシコ政府:人道的措置として入境を黙認。米国への違法入国は認めない方針を強調。

・米国:トランプ大統領、「南部国境からの不法移民の襲来を全力で抑え込んでいる」とツイッターに投稿


●10月23日

メキシコ政府:入国した移民集団から1699件の難民申請があったと発表→受理


●10月24日

・トランプ大統領:グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルに対して援助停止または大幅な減額を表明。理由 不法入国移民する人々の出国、流出を阻止できていないため。

・グアテマラでは、1000人以上の別の集団がメキシコ国境を目指して移動を始めている。一方、最初にホンジュラスから米国を目指した移民集団は現在、米国境からまだ1800キロ以上離れたメキシコ南部チアパス州にいる。


●10月25日 

トランプ政権:入国阻止のためメキシコとの国境に最大1000人の実戦部隊を派遣する方針を定めた。

トランプ大統領はツイッターで「国家非常事態を受け、軍投入を進めている」と表明。国境管理担当のニールセン国土安全保障長官が、国防総省に協力を要請。


●10月26日 

・米国:マティス米国防長官は、メキシコ国境に米軍部隊を派遣することを承認。明確な規模は未定だが、推定800~千人。任務は国境警備隊の後方支援で、不法移民の取り締まりには直接関わらない。

・ メキシコ:ペニャニエト大統領は、一部の移民を対象に一時的な身分証明書を発行することを発表。支援策を受けて、移民集団が北上をやめてメキシコ国内にとどまる可能性もある。(正式な入国手続きか難民申請をし、かつグアテマラと国境を接するメキシコ2州に滞在している移民)移民集団を対象にした就労や医療面での支援策を発表している。


●10月27日時点 移民集団の大半はメキシコ国内に入り、一部は難民申請など正式な手続きをせずに米国のほうへ北上を続けている。

UNHCR:グランディ高等弁務官南米問題の解決には流出国への開発支援が必要だと認識。

ベネズエラからも多数の難民や移民が周辺国に流入しており、新たな危機となっている。



*参考:日本経済新聞、ロイターなど

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